武田鉄矢「今朝の三枚おろし」からオススメ本と、ためになる話。

東海ラジオ・カニたく言ったもん勝ちの9時過ぎコーナー「今朝の三枚おろし」から、武田鉄矢さんが紹介した本や放送内容、ためになる話を記録・紹介しています。

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今朝の三枚おろし【春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと/池澤夏樹】

2013年03月11日~2013年03月15日
2013年03月18日~2013年03月22日 AM東海ラジオ放送まとめ

一種のエッセイ集だが、著者の言葉が美しい。

春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと
池澤 夏樹 鷲尾 和彦
中央公論新社


あの日は流れていかない。
刻印されたその日であった。

我々の背後には、3.11の死者たちがいる。

死を祓わず、怯え続けよう。
ヒロシマ・ナガサキと同じ資格を、我々はその資格を得た。
「資格を得た」という表現に鉄矢さんは打たれた。

あの頃はよく泣いた。
自然は人間に対して無関心である。
自然は、襲ったことすら覚えていない。

異国の詩人がこんなふうに詠んだ


春を恨んだりはしない
春を責めたりはしない
わたしがいくら悲しいとて、
そのせいで緑の萌えるのが止まったりしない

地理としての国土。

著者の視点は巧みに切り替わる。

日本の国土の特殊性を考える。
異民族支配を受けたことはアメリカ以外にない。

神話の頃から国境線が殆ど変わっていない。
朝鮮半島から対馬を挟んで200km、絶妙な距離感。
渡れないことはないが、大群を率いては渡りにくい。

中国の道具を輸入して文明を継承しながらも、
中国文明へ憧れたことはない。
子分のくせに親分に媚びない国。

微細な揺れも含め、日本は年に12万回の地震。
勧告は40回。日本というのは、そういう国である。
台風だって毎年やってくる。

普遍を信じない。
我々は無情である。
それを不幸と思わず、個性と思おう。

原子炉は、下り道を行く重い車である。

ブレーキだけがあればいい。
恐ろしいのは、無限のエネルギーだということ。
原子核と素粒子の関わりで作られる力は、自然的ではない。

鉄道や路線バスが自家用車=マイカーに。公から個への現代。
公衆電話が携帯電話、パーソナルコンピューターなんて言う。
エネルギーは個人のものになった。

自然とバランスとは何だろうか。
エネルギーにおけるバランスを立て直す発想が必要ではないか。

政治にできることはなんだろうか。
政治ではなく、国家レベルで原発問題を放置したのである。
我々は当事者であり、メディアも当事者である。

当事者は「あいつのせいだ!」と生け贄を作る。
民主党3人の党首たち、みな生け贄だった。



春を恨んだりはしない - 震災をめぐって考えたこと(中央公論新社)/池澤夏樹
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[ 2013/03/24 19:27 ] 【い】池澤夏樹 | TB(0) | CM(0)
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