武田鉄矢「今朝の三枚おろし」からオススメ本と、ためになる話。

東海ラジオ・カニたく言ったもん勝ちの9時過ぎコーナー「今朝の三枚おろし」から、武田鉄矢さんが紹介した本や放送内容、ためになる話を記録・紹介しています。

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今朝の三枚おろし【身体感覚で「論語」を読みなおす。/安田 登】

2011年04月18日~04月22日
2011年04月25日~04月29日 AM東海ラジオ放送まとめ。

孔子が、ちがう意味に読めてしまう。

著者・安田登さんは能楽師。
もともと漢文を専門に研究していた。

この本はタイトル通り、孔子の論語を読み直そうというもの。
一体、身体感覚とはどういうことなんだろうか?

身体感覚で「論語」を読みなおす。―古代中国の文字から身体感覚で「論語」を読みなおす。―古代中国の文字から
安田 登
春秋社


武田鉄矢さんとこの本との出会いは、もともとは金八先生。
金八先生で、白川静(しらかわしずか)さんの論を取りあげ、
漢字=祈りごとなんだという切り口から孔子を理解してみると…

…つまり、文学史の観点から孔子の論語を読んでみたところ、
世間で広くされてる解釈とは、まったくちがう意味に読めてしまう。
論語を新鮮に読める、同じような考え方の本を探したら、この本に出会った。


身体感覚の話へ導入。

心は、おちんちん。
金玉ふたつ、ぶらさげた。

※武田鉄矢さん語録

心という漢字は、心臓のカタチなんだと言われている。
どこかの誰かが胸を切り開いて、心臓を生で見たんだ、と。
その生で見た心臓の形が変化して、「心」…いやいや、無理がある。

心をよく見ると、下に垂れ下がっている。
これは、おちんちんのカタチをしているんじゃないのか?
昔、人は、心は金玉の中にあると考えたのではなかろうか?

心の位置は、時代とともに上昇していく。
「腹を割って、話そう。」と、おなかのあたりに心は移動して、
「胸襟をひらいて語り合おう」と、胸のあたりに移動する。
そして現代では、脳のなかに心があるのだと解釈されている。



学びて時に之を習う、の意味。

勉強して、ときどき復習して、わあ~うれしい!
なんて、まんまの意味じゃないんだよ!と、鉄矢さん。

学ぶとは、真似ること。
習うとは、自分で羽ばたくこと。

学びて時に之を習う、この真の意味とは、
真似つづける「学び」から、個性をもって羽ばたくときの悦び。


漢字が示す、「学ぶ」と「習う」の本来の意味を感じたならば、
孔子の論語が言わんとする、深い問いかけを知ることができる。


四十にして惑わず、ではない…!?

これは、誰かが「心」を付け足したんじゃないのか?
心をとって読んでみると、全くちがう意味になる。
四十にして或せず(わくせず。)と読める。

或とは、枠のこと。
40歳になったら、枠の内側にとどまるのをやめなさい、という意味。
自分の可能性に仕切りを引かず、もっと多方面に能力を伸ばせという教え。

「心」は歴史の新しい漢字だから、論語の頃には無かったと思われる。
だから心は、後から付け足したのではないか…?


述而不作(のべてつくらず)

孔子は、自分の言葉で語らない。
周という理想国家の君子の言葉を借りて、人に伝えているだけだ。
述べて作らずとは、そういう言い方が人の心を惹きつける。

孔子が理想とした周という国家だが、周の時代に孔子は生きていない。
不思議なことに、見たことも聞いたことない論が、胸を激しく打つ。
人は、神が言うことは信じず、神の言葉を語る人の言葉を信じる。

例えば神さまがいて、文字を学んだとして…
「わたしは かみです わるいことしたら おこります。」
なんて書いたとしても、誰もその言葉を信じない。

キリスト教もそう、十二使徒が伝えた教本があるだけ。
お釈迦様も、一言も文字を書いてない。

つまり、重大なのは孔子の態度である。
孔子は、人に真実を伝える方法を、初めて理解していた心理学者。
そして、心という新しい漢字を扱った最初の心理学者ではないか?


礼 …神の存在を感じるか?

礼は、礼儀の礼。
礼が無いと、何もかもが空疎になってしまう。
礼が無いと、せっかくの良い行いが歪んでしまう。

誰が見ていなくても、妙にやってしまう行為。
例えば、電話で見えない相手におじぎしてしまったりと水谷さん。
武田さんは、誰も見てないのに、いただきますの手をあわせる。

神がそこにいるかどうか?ではない。
神がいるように振る舞えば、神がいるようになる。

震災からの復興も同じで、「如く」振る舞うこが大切だ。
復興を信じ、復興したように振る舞えば、復興するのだ。


吾十有五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順(した)がう。
七十にして心の欲する所に従って矩(のり)を踰(こ)えず。



身体感覚で「論語」を読みなおす。(春秋社)/安田登


武田鉄矢さんメインパーソナリティ人気ラジオ番組
BBQRインターネットラジオでも無料放送。東海ラジオ「かにタク言ったもん勝ち」9:15頃~放送/平日
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[ 2011/04/29 13:54 ] 【や】安田 登 | TB(1) | CM(0)

今朝の三枚おろし【昭和のうた/星野哲郎】

2011年04月04日~04月08日
2011年04月11日~04月15日
(予定) AM東海ラジオ放送まとめ。

うたの旅 ~と題して。
昭和の作詞家・星野哲郎の作品・人生そのものを題材に三枚おろし。
※紹介する書籍なし

・美空ひばりの“みだれ髪”
・小林旭の“昔の名前で出ています”

美空ひばり  星野哲郎を唄う~みだれ髪 小林旭 全曲集

・男はつらいよの主題歌 …などなど代表作の数々。

男はつらいよ/泣いてたまるか/祭りのあと



まずはこの歌から三枚おろし。
風雪ながれ旅/北島三郎

風雪ながれ旅/北の漁場/まつり

その歌詞にまつわるエピソードから。
3番の歌詞に強烈な思い入れがあり、3番をカットするなら番組を降りると言うほど。

まずは1番と2番の歌詞


破れ単衣(ひとえ)に 三味線だけば
よされ よされと 雪が降る
泣きの十六 短かい指に
息を吹きかけ 越えてきた
アイヤー アイヤー
津軽 八戸 大湊

三味が折れたら 両手を叩け
バチが無ければ 櫛でひけ
音の出るもの 何でも好きで
かもめ啼く声 ききながら
アイヤー アイヤー
小樽 函館 苫小牧(とまこまい)


そして、問題の3番


鍋のコゲ飯 袂(たもと)で隠し
抜けてきたのが 親の目を
通い妻だと 笑った女(ひと)の
髪の匂いも なつかしい
アイヤー アイヤー
留萌(るもい) 滝川(たきかわ) 稚内(わっかない)


(3番の歌詞について)
ね、意味わかんないでしょ!?
※武田鉄矢さん語録

この歌詞のモデルは、津軽三味線の名人・高橋竹山。
なぜ北島三郎が3番の歌詞に強烈な思い入れがあるのか?
そして高橋竹山を歌詞にしたためた真意とは?

わたしたちは、星野哲郎を分かったフリして聞き流しているんじゃないか?
もしかしたら星野哲郎は、演歌でありながらフォークを書いたのではないか?
人々の暮らしもようを描いた、フォークソングの大先輩なのではないか?

…そう考え、
星野哲郎を勉強してみようと思うようになった鉄矢さんでした。



日本を代表する民俗学者の一人、宮本常一と同じ山口県出身の星野哲郎。
人生につまづいたとき、先祖は一体どうしていたのかを知るとヒントがある。


ぼくは海に捨てられた。
海はぼくを捨てっぱなしにはしなかった。



星野哲郎の人生。
海で漁して暮らしていた20代。病に倒れ、船をおりた。
肺結核・腎臓結石・心筋梗塞・腹部大動脈瘤…絶望の日々。

そんな病床の日々のなかで、週刊誌の作詞の懸賞募集に応募する。
なんとか作詞で食べていけないものかと、上京するがスグには咲かず。
だが星野哲郎は、その才能をめきめきと発揮していく。



出世街道/畠山みどり



星野さんの歌詞は、
ほとんど酔っぱらいのたわ言から始まる。

※武田鉄矢さん語録


1番の歌詞はタイトル、いぶし銀のような人間の本性の2番
3番は演歌世界の暗さ、本音がでてくる。



なみだ船/北島三郎

なみだ船/ギター仁義/ソーラン仁義

出だしの歌詞のスゴさ

『涙の終わりの ひと滴
ゴムのカッパに しみとおる』

1行目と2行目は、実は倒置法。
理屈は関係なく、まずは涙!という言葉から始めて情景を書く。
そしてゴムのカッパ、作業着をこんなふうに表現できるなんて…


星野哲郎は演歌界のマルクス。
※武田鉄矢さん語録

労働者よ、団結せよ!とまるでマルクスの論のように、
揺さぶられるような労働の匂いがする歌詞。



2週目
蟹工船:かにこうせん/唄・村田英雄
(※蟹工船とは、オホーツクでカニを獲り、缶詰加工する工場船のこと)

明治・大正・昭和の哀歌集~蟹工船・あきらめ節~ 村田英雄 ベスト&ベスト

マルクスは「労働を疑え」と言った。「労働者よ、搾取されているぞ!」と。
しかし星野哲郎は「労働を信じよ」と言うのだ。

労働者が働くのではない、働く者だけが労働者になれるのだ。
数々の病で、働くことができなかった星野には分かることがあった。

長い病に伏した星野哲郎が、どんなに働きたくても働けなかったことから、
労働者への強烈なあこがれを、蟹工船で表現にしたものだと解釈する鉄矢さん。



兄弟仁義/北島三郎

兄弟仁義

ヤクザ社会…とはラジオで言えないので、暗黒社会を歌ったような…とにごしつつ。
この歌がマスコミを騒がせて、一時期、北島さんがNHKから干されたエピソード。
その騒ぎの翌年、NHK紅白に北島さんが復帰するときの司会がオレだったんだよ!

…司会ってのはプレッシャーに押しつぶされそうで…
…そんなオレを励ましてくれた北島さんに対してなんと…
「ありがとうございます親分!」と言ってしまったオレ!
そして、「このご時世に親分はやめてくれ!」と北島さん…!

なんていう笑いのエピソードもありつつ…
しかし、その歌は暗黒社会を歌ったものでく、
コロンビアレコードから、クラウンレコードへ独立する内紛に生まれた歌。

そう聞いてみると、特に3番の歌詞が、ちがって聞こえる。
と、鉄矢さん独特の論が展開されていく。


そして最後に取りあげる星野の言葉は、
弓削商船高等専門学校の校歌として残した『昭和からの歌』


行き交う歳を友として
神秘の海に人生の
孤舟を浮かべ生きるとも
嵐に抒情を奪われず
平和に舵を流されず
明日を夢見て弓削は建つ


…校歌の仕事はは断らずに引き受けた星野さん。
ことに、商船学校からの歌詞の依頼があれば、熱心に取り組んだという。

注目すべき歌詞は『嵐に抒情を奪われず 平和に舵を流されず』
どんな嵐が吹き荒れようとも、それでもなお、抒情を忘れるなというメッセージ。



武田鉄矢さんメインパーソナリティ人気ラジオ番組
BBQRインターネットラジオでも無料放送。東海ラジオ「かにタク言ったもん勝ち」9:15頃~放送/平日
[ 2011/04/14 15:19 ] 【ほ】星野哲郎 | TB(0) | CM(0)

今朝の三枚おろし【縄文のメドゥーサ―/田中基】

2011年03月21日~03月25日
2011年03月28日~04月01日 AM東海ラジオ放送まとめ。

私的な興味で申し訳ないのだが…と始まる今週のテーマ。

縄文のメドゥーサ―土器図像と神話文脈縄文のメドゥーサ―土器図像と神話文脈
田中 基
現代書館

この本、定価3200円+税、お高めの値段設定が、マイナーさを匂わせる。
邪馬台国論争…畿内説と九州説、卑弥呼、魏志倭人伝などなど…

こういうことに興味をもつ人が少なそうな感じ…。
それが、定価に反映されている…。

しかし!こういうことが定説をひっくり返す!という内容。
あまり売れなさそうな本を、あえて今、紹介している。

ここでは、
古田武彦(ふるたたけひこ)という史学者の説にもふれる。
「邪馬台国」はなかった―解読された倭人伝の謎 (古田武彦・古代史コレクション)「邪馬台国」はなかった―解読された倭人伝の謎 (古田武彦・古代史コレクション)
古田 武彦
ミネルヴァ書房


この人の説は、圧巻!!
ひっくり返っちゃうんだ。

※武田鉄矢さん語録

邪馬台国に至る道の歩きかたが、漢文で説明してある。
区切りがない文章なので、邪馬台国は奈良か九州かフィリピンか…
そういう論争になっていった。

だが、古田武彦は邪馬台国はなかった、邪馬一があった言う。
一里の長さが、今と昔ではちがうことから再検証したところ、
意外や意外、邪馬台国もとい邪馬一は、九州・博多にあったという説。


世間では、魏志倭人伝は、デタラメだと言われたりしている。
『日本から東へ50日間行ったところに、黒歯国や、裸で暮らす人がいた…』
という魏志倭人伝は、デタラメだと言われたりしている。

しかし古田武彦は主張する。
日本から東へ50日間、それは南アメリカのアズテク・インカ文明だ!
日本の古代人は、アズテク・インカ文明と交流があった!!と。

その主張は、日本中の学者から馬鹿にされる。
一体、どうやって古代人が南米へ渡ることができたのか?など。

さらに古田武彦は主張する。古代の日本と南米を、小舟で行き来した!
似ている文様文化が、南米で発見されたいう実証もあったり。
こうして、古田武彦の論は、ミステリアスな真実味をもつようになる。


さてテーマ本の著者
田中基さんの話にもどる。

古代の見方というのを、一本に絞るのではなく、
多角的にみたほうが、日本史は正しく理解できるのではないか?

※武田鉄矢さん語録

戦後日本の主流となっていた、古代史の価値観について。
古事記・日本書紀はすべてデタラメ・嘘なんだという説が横行する。
そんな日本戦後の歴史観に、新しい風を吹かせようとする田中基さん。

土偶・縄文土器そのものは、神話を伝えているのではなかろうか?
と、新しい説であり、ものすごくを投げかけている。
土偶から神話を読み解こうとする、田中基さんの論に触れていく。


日本各地で見つかった、股をひろげた少女の土器ある。
その土器は香炉になっていて、灯をともすと、火を生んでいる。

その土偶をひっくり返すと、メドゥーサのようなヘビの化身になる。
そう、日本神話の中に、まるでメドゥーサのような女神の話がある。

イザナミ。

イザナミは女、イザナギが男。
二人は森羅万象すべてを産む。

その女神が最後に産んだのは、火。
その火によって性器を焼かれてしまう。

ヘビの化身になった姿のイザナミを見たイザナギ。
イザナミはイザナギを殺そうと追う…

…このようにして、
ひとつの土偶の中に、ひとつの神話があるのではないかという田中基さん。
神話を伝えるために、土器が作られたのではないか?
古代人の信仰の象徴として、土器があったのではないか?

文明の広がりに思いを寄せていくと、ロマンがある。
そこに、人が人たる深い根っこがあるようにも思えてくる。


土器について。それは鍋を作った。
鍋は、料理という人類最大の発明につながる。

それは、火を通して、やわらかくして食べるという発明。
時間をかけずにものを食べて、栄養にする力が、文明を発展させた。


2週目につづく
(加筆予定)



武田鉄矢さんメインパーソナリティ人気ラジオ番組
BBQRインターネットラジオでも無料放送。東海ラジオ「かにタク言ったもん勝ち」9:15頃~放送/平日
[ 2011/04/01 18:14 ] 【た】田中基 | TB(1) | CM(0)
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