武田鉄矢「今朝の三枚おろし」からオススメ本と、ためになる話。

東海ラジオ・カニたく言ったもん勝ちの9時過ぎコーナー「今朝の三枚おろし」から、武田鉄矢さんが紹介した本や放送内容、ためになる話を記録・紹介しています。

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今朝の三枚おろし【「おじさん」的思考/内田樹】

2012年04月23日~04月27日
2012年04月30日~05月02日 AM東海ラジオ放送まとめ

矛盾しない

ずいぶん前の本になりますが・・・と前置き。
震災前と震災後で、考え方が一貫している。
「おじさん的思考」はウチダ先生が流行らせた言葉らしい。

期間限定の思想  「おじさん」的思考2 (角川文庫)期間限定の思想 「おじさん」的思考2 (角川文庫)
内田 樹
角川書店


例えば鉄矢さんのお芝居。
博多座のお客さんから感じた「あんただから来たんだからね」という視線。
こういう人たちが俺の客なんだと言い聞かせていた。

意外な展開に対する観客の笑いの中に「それでいいのだ!」という力強さ。
自分の使命を感じたという鉄矢さんの、おじさん的思考。

竹藪は移動するから、竹の子の所有権は主張しない。
竹の子は人にあげるという話に感動する、おじさん的思考。

強い春の風、嵐が吹くから桜が咲く。
桜が実らせるために嵐の前に咲くのだと言葉に感動した、おじさん的思考。

自立している者は、他の者から頼られ、すがりつかれる。自立していない人は、公共の場をひたすら己の場と信じて断固として立つ者。

自立している人は、必ず人を誘う。
自立している人は、人に頼られることで自立を証明する。
それは「あの人に頼ってみようかな」と思い浮かぶ人。

と言えば、博多座で「孤食」を楽しんだとうい鉄矢さん。
楽しくて楽しくてとにかく楽しかった、孤食だったのに。


おじさんになってからというもの、
矛盾した言葉を発見するようになった、と鉄矢さん。

例えその1
「政府の言っていることは何もかもが信じられなくなりました。」
・・・何も信じられないのに、なぜ一部の「信じられない」事実を信じるの?

例えその2
「俺の言うことを信じるな!」
・・・信じなければ、信じたことになる。信じたら「信じるな」に反する。

こういう言葉ははじめから「ない」のである。
矛盾する言葉づかいをする人からは、後ずさりすべきである。

ものごとを断定する人から遠ざかりなさい。

断定的に言うのは、神の仕事。(汝殺すなかれ、など。)
もしくは馬鹿。非力で馬鹿なほど断定的になる。

ブレるブレないとかいう人がいるけど・・・ブレるでしょ。
ノイズを排除してピュアを求めるのはいかにも馬鹿のやることだ。

しかし、馬鹿は馬鹿であるというのも断定的だ。

失業問題。どうしてこれが社会問題になるんだろう。
個人的な問題ではないのだろうか?

失業という個人の能力に帰依する問題を、社会のせいにするのは・・・
他人の資産と公共の財物を「オレのもの」として要求するのは・・・


すこし脱線。

最近、三枚おろしのネタ本に困っている。
読者に分かりやすい、スラスラ読める本が苦手だという。
正体がよく分からない本に惹かれるという。

グリコラージュ、役に立たないものをある直感で拾い上げると後で役に立つ。
アメリカ映画のように、ポッケに入ってたつまんないものが後で役立つような。

例えば「太平洋ひとりぼっち」
石原勇次路演じる堀江青年が拾った枝が窓を塞ぐ板になるシーン。
それを本に書いた内田先生に日活から「そんなシーンはない!」と言われたという。

そんなことはない!私は見たんだ!と内田先生。
ありようもないシーンを見てしまうことが不思議だけれど、ある。


断定する馬鹿。

日本の子供が韓国や中国の子供に比べて学力が劣る・・・これは社会問題か?
これを問題にする人たちは、生涯をかけて他者を責め続ける人たち。
『非力でありつづけるが、声が大きな馬鹿である。』

成功した者よりも、失敗した人から多くを学びたがる私たち。
一発で事業を充てた人よりも、何回も失敗した人の話を聞きたい。

恋愛でも、何回もフラれた奴の話を聞きたい。
深く傷つく者に人間的な共感を覚えるように、人間はできている。

大いに共感すべき言葉があった。
それは、自分の存在が不要になるように夢見て働く人という言葉。

まさしく医者は、自分の存在が不要になるように夢見て働く。

子供に「誰にも頼らず生きろ」と命じて独り立ちさせる親や、
一件の犯罪も起きぬように願い犯人を逮捕する警察官・・・
大人ってなんだ、これぞ大人だ!と力強く。

とここで時間いっぱい。
来週ちょっとこぼれるかもしれないけど・・・
と、またつづく。


2週目。
2002年発売なのに、まったく古びてない思考法。
著者は会うと分かるがケンカが強い雰囲気である、と鉄矢さん。

同じ方向に同じ力を使うと、力が出ない。

例えば日本刀は右手で押して左手は引いている。
左右が別々の力を発揮したときに、もっとも力が出る。

思考法も同じで、常にちがう方向に考えを持つこと。
まっすぐ歩こうとするほどまっすぐでなくなる。
何かアクシデントがあったときに、とっさに対応できるようになる。

原発問題も、日本中の新聞が同じことを書く。
ちがうことを言うメディアがないと脆くなる。

善人で、正しくて、守るべきものがある人は、攻撃的になる。
いくらでも他者に対して残忍になれる。

社会矛盾はなくならない、対立も続く。多様性は消えない。
その中からどう最適を選択するのか、それが問題である。

怒るな。

武道と哲学ともに共通した極意、技。
それが怒らないこと。怒らないこと良いことが怒る。

怒れ!と叫ぶ人を絶対に信じてはいけない。
決してそいつを仲間に入れることなく、ゆっくりと後ずさる。

怒りを主張する人は、自らの弱さを武器にする。
「私は弱い、弱いんですよ!だからこそ私は・・・!」
などと言って、チャンスを放棄する。

弱さは認めるもの。弱さから抜け出す姿が人の理想である。


期間限定の思想「おじさん」的思考 (角川文庫)/内田樹


武田鉄矢さんメインパーソナリティ人気ラジオ番組
BBQRインターネットラジオでも無料放送。東海ラジオ
「かにタク言ったもん勝ち」
9:15頃~放送/平日
[ 2012/05/03 01:57 ] 【う】内田樹 | TB(0) | CM(0)
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